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C 2 建 設
6月6日 (日) 曇時々晴
今日から第2キャンプ ( C2 ) へのルートエ作である。C1に泊った川口と佐々木(貴)で出発する。氷河沿いに進み、アイスフォールに突きあたる。左側の岩場との間にうまくルートが見つかり、2ピッチのフィックスで上部プラトーに抜け出る。そこからマンダT峰の北稜上につき上げる雪壁を目指す。雪壁は徐々に傾斜を増し、途中から岩壁沿いに1ピッチロープをフィックスしてC1へ下る。佐々木隊長は今日からC1入りである。BCの曽我部はジ病が出て休養。午後は響き渡る雪崩の音に悩まされる。
6月7日 (月) 晴
佐々木隊長、川口、佐々木(貴)の三人でルート工作と荷上げに出発する。昨日の終了点よりフィックス工作を開始するが、傾斜は増してくるし、膝くらいまで埋まる雪なので不安定である。もろい岩に支点をとりながら、計4ピッチで北稜上にはいあがる。しかし、反対側は雪庇が張り出し下の氷河まで切れ落ちておりなかなかよいC2予定地はみつからない。ギリギリのスペースでテントを張ることになるだろう。物をデポしてC1へ下る。帰りは雪が腐って登りよりしんどいくらいだ。
6月8日 (火) 晴後曇
今日は休養日。朝ゆっくりできるのはいいが、日があたると暑くて寝ていられない。佐々木隊長は、仕事とビザの都合で明日下山の為、BCへ下る。目の前にピークを望み
ながらも山を去らねばならない胸中を思うと、我々が頑張らねばという気持ちが一層強くなる。
2人だけとなりちょっぴり寂しくなったC1で、本の拾い読みなどしながら知的に体を休める。
6月9日 (水) 晴
川口、佐々木(貴)の二人で北綾上へ荷上げをし、その後稜線上のフィックス工作を行なう。
岩がもろく、ハーケンを打っても気安めくらいでしかない。2ピッチ、ロープをフィックスして下る。曽我部はまだ体調が十分でなくC1予前まで荷上げして下る。佐々木隊長本日下山。
6月10日 (木) 晴
今日も相変らず天気がいい。快調に荷上げを済まし、北稜のフィックスエ作に向かう。さらに3ピッチロープをのばすが、岩稜帯の中間部であると思われるギャップまではまだ届かない。下から見るよりもやはり距離がありそうである。C1に下ると今日も対岸の雪崩の音でにぎやかだ。
曽我部はC1へ荷上げ。明日はそれぞれキャンプを進めることになる。
6月11日 (金) 曇時々晴
待望のC2へ上がる日が来た。相変らず快調なペースで北稜上にはい上がり、雪庇に注意しながらテントを設営する。用心の為、キジ打ち用のフィックスも張る。太陽に照らされると、これがヒマラヤかと思う程暑くなり、トロピカルゼリーのおいしさもいっそうひきたつ。曽我部とクマール氏はC1入り。いよいよ登攀も佳境を迎える。しかし、あれ程元気だった川口が頭痛を訴えはじめ、佐々木(貴)も頭痛に悩まされる。
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