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痛風

痛風とは、ある日突然、足の親指などの関節が赤く腫れあがり、猛烈に痛む厄介な病気です。

最初、わずかな違和感があり、半日から 1日で関節が熱を持って猛烈に痛みはじめ、一歩も歩けな くなることも珍しくありませんが、数日後には痛みがやわらぎ、1-2週間もすれば痛みが消えるので、つい治療を怠ってしまいがちです。


痛風の原因

痛風の原因は尿酸です。尿酸が関節に蓄積すると痛風発作を起こします。

最初は数年に1度発作がおこりますが、治療しないと発作の回数が増えて治りにくくなってしまいます。そして、尿酸が関節だけでなく腎臓などにも溜まり、腎結石などの合併症も出てきます。

肥満、高脂血症、糖尿病、高血圧症などの生活習慣病とも合併しやすく、それらが動脈硬化症の原因となり、虚血性心疾患や脳血管障害を引き起こすものと考えられています。

運動も極端に激しい運動は血清尿酸値を上げる原因となります。


血清尿酸値

血清尿酸値が上昇すると(7mg/dl以上) 高尿酸血症と言います。
この状態が進んで関節炎発作が起きた時に「痛風」と言われます。

遺伝的な要素があるので、血縁に痛風の患者さんがいる人や肥満、高脂血症、糖尿病、高血圧症などの人も要注意です。

痛風にかかるのはほとんど(90%以上)男性です。以前は中年以降の病気といわれましたが、最近では30代の発症が多くなっています。


痛風の治療

高尿酸血症は、血清尿酸値を気長にコントロールする必要があり、コントロールさえ上手くできれば、決して怖い病気ではありません。
しかし、治療を怠って放置すれば、痛風発作を繰り返すばかりではなく、尿酸結晶の沈着により腎障害を起こしたり、尿路結石を合併したります。

痛風を予防するためにはまず食べ過ぎ・飲み過ぎを控え、バランスのよい食事を摂ることを心がけましょう。肥満は尿酸の排泄を悪くす る作用があり、適正体重を心掛けて下さい。

運動も極端に激しい運動は血清尿酸値を上げる原因となります。尿酸は血液が酸性になると溶けにくくなりアルカリ性になると溶けやすくなります。身体が疲れた時は酸性になりやすくなります。

また尿酸は身体が作り出して尿とともに排泄されます。 水分を多く摂取し、1日の尿量2リットルを目標に増やします。重い腎臓病や心臓病などで水分摂取量を制限されていない限り、1日に1リットル程度の水分を余分に摂りましょう。 この時、ビールなどのアルコール飲料やジュースなど糖分を含む飲料を摂りすぎないように気をつけましょう。

薬を使って治療する場合、痛みがある場合は尿酸を下げる薬ではなく、まず鎮痛剤(消炎鎮痛剤)により痛みと炎症をとることから始めます。同時に水分摂取と、血液や尿をアルカリ化する藥(ウラリットU)を服用します。

これで1-2週間ぐらいで痛みが完全におさまってから尿酸を慎重にはかりながら、血清尿酸値を6.0mg/d未満にするように薬を処方します。

血清尿酸値を下げるクスリには尿酸の産生を抑える藥と尿酸の尿中への排泄を増やす薬の2種類あり、尿酸が上昇する原因により使い分けられます。

痛みがある時に急激に尿酸をさげようとするとかえって発作が長引く場合があり注意が必要です。尿酸が下がっても薬を中止するといずれ発作が再発します。普通、薬さえ服用していればほとんど普通の人と同じ生活がおくれます。

一生治療を続ける気持ちで薬の服用を続けて下さい。


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